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2011年9月2日

【産直米】残留放射能の多段階の検査を実施します
あいコープみやぎでは、新米をお届けするまでに
産直米の安全の確認のため
残留放射能の多段階の検査を実施いたします



■(その1)各出荷農家の水田の土壌検査をあいコープみやぎが実施しました〜8月中

 国では、福島原発事故を受けて、この春、水田の土壌中放射性セシウム濃度が5000Bq/kg以上の圃場への稲の作付けを禁止いたしました。米への移行係数を0.1と考えて出した基準値でした。
 この措置に伴う宮城県の検査では県内14ヶ所で、98Bq/kg(仙台市)から693Bq/kg(柴田町)まで計測されています(結果として宮城県内では作付け禁止区域はありません)。
 あいコープみやぎでは、産直米の県内3産地の出荷農家の水田の土壌検査を8月に実施しました(大郷みどり会はすべて直営農場のため、東西南北のエリアに区分し、エリアごとに水田の土壌を測定)。
※水田土壌検査結果
生産者名 検査数 放射性セシウム(Cs134と137の合計)Bq/kg
最大値 最小値
大郷みどり会 4 253 138
迫ナチュラルファーム自然村 17 255 108
七郷みつば会 2 259 193
※放射性セシウムの値は湿土重量当のベクレル数を換算式より算出。換算式は東北大理学部にて、ゲルマニウム検出器にて測定した土壌を用い較正を行ない、検出されるガンマ線をセシウム(134と137合計)とみなし、算出した。


■(その2)各産地の対象水田の稲体検査を行ないます〜9月初旬

 土壌検査で最も高い数値が出た水田を対象に、収穫前に(根を除いた)稲全体の放射能値を計測する稲体検査を実施します。
 土壌からイネ全体にどれくらい放射性セシウムが移行するか明らかになっていませんが(登米市の独自調査あり※)、土壌の汚染状態に比例して稲体も汚染すると考えられます。
 更に、これまでの研究でイネではどこに放射性セシウムが存在するかが明らかになっています。イネ全体の中で73%がワラの部分に、玄米には17%、白米部分には7%分布するといわれています。つまり、稲体でセシウム濃度が低ければ玄米や白米はかなり安心と考えられます。

 あいコープではこの稲体検査を自主測定すると共に、検査機関に依頼して精密検査を実施します。その結果、稲体検査で200Bq/kg以上の数値が出た場合は、同水田の立毛玄米検査を行ないます(国の予備検査に準拠した方法で)。

※登米市の独自調査(土壌と稲体)
 登米市は、米の出荷前検査の方法と基準を農水省が出す前に独自に市内10地区で土壌と稲体の放射性セシウムの検査を行い8/16結果を公表しました。土壌では53〜170Bq/kg、それが稲体ではND〜11.6Bq/kg、稲体への移行係数は平均で0.050という結果となりました。


■(その3)生産者ごとに玄米検査を実施します〜9月末

 稲刈り後、収穫した玄米の放射性セシウムの検査を次のような2段階で実施いたします。
1.対象水田(グループで比較的汚染の高いと想定される水田)と、各産地のエリアごとに指定した水田計12ヶ所(みつば会2、みどり会・ナチュラルファーム各5ヶ所)の収穫した玄米を検査機関に依頼して精密検査を実施いたします。
2.産直米の生産者ごとに、玄米の検査をあいコープみやぎが自主測定します。
 またこれらの結果については、HPや組合員配布チラシ(10月1回予定)で公開してまいります。


■新米の供給についての基本的考え
 上のような出荷前の多段階の検査を実施することにより、以下のように供給することとします。

1.出荷前の多段階の検査を実施し、基本として
  検査値がND(検出限界10Bq/kg以下)の米をお届けします。
2.玄米で検出された場合は、同ロットの白米の精密検査を実施いたします。
  NDであれば白米での出荷を可能とします。
3.白米でも検出された場合は、当該ロットの米は出荷をしないこととします。

 以上の対応が出来るように、県内3産地と協力し、産直米については圃場ごと、生産者ごとの区分管理を実施し、トレーサビリティを確保いたしました。


■県内3産地以外のお米について
・供給前に、放射性セシウムの検査を実施し、検出限界以下であることを確認した上で取扱います。
・トレース可能なように、稲刈り後の玄米の区分管理をしていただくよう要請を行ないました。


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