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2011年6月15日

あいコープみやぎは東北電力に「女川原発、東通原発の廃炉」を要請しました
 6月13日(月)、あいコープみやぎの理事が東北電力本社を訪ね、 東北電力が所有する女川原発・東通原発(いずれも3・11以降停止中)をこのまま廃炉にし、 地産地消の再生可能エネルギーにシフトすることを要請しました。
 あいコープの要請文を読み上げて手渡し、 原発を止めて子ども達の未来を守りたいという私たちの思いを伝えました。
 要請の後、県庁記者クラブで記者会見を行ないました。
 大勢の記者が参加し、テレビカメラも4台来るほど関心が高く、県内の各紙・各局で報道されました。
 この要請行動と記者会見は、 東北の市民グループ(岩手の会、PeaceLand、わかめの会、風の会など)と一緒に行ないました。



以下、要請文の内容です。

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東北電力代表取締役社長 海輪誠 殿

要請文
2011年6月13日 生活協同組合あいコープみやぎ

 女川原子力発電所、東通原子力発電所の廃炉を要請いたします。
 私ども生活協同組合あいコープみやぎは、食の自給と安全・自然環境保全・地域福祉推進を掲げ、地産地消を核に32年余り活動して参り、現在組合員15,000人が参加しております。3月11日の東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染は、食の安全と自然環境保全を求める組合員と生産者の不安を日々増大させています。
 私どもにとって、一体いつ終息するのか、その展望が全く見えず、世界の「フクシマ」となってしまった今回の原発事故は、生協活動の基盤を揺るがすものとなっています。食の面だけ見ても、福島ばかりか宮城でも、タケノコや牧草など確実に放射能汚染が広がっています。これまで地産地消で安全安心な食品を購入してきた組合員、それを提供してきた生産者、どちらも今回の事故により大きな被害を蒙りました。さらに今後、放射能の蓄積による土壌汚染の進行も懸念されます。そして海の汚染は論を待たず、いまや重大な海洋放射能汚染を引き起こしており、世界的な非難を浴びても止むを得ない状況です。海も土も空も汚染された状況で、食の安全はこれまでになく脅かされています。私どもは電気の大切さ必要性は十二分に認識しておりますが、それ以上に人が生きていくのに必要なのは、安全な食物、きれいな土・水・空気だと考えております。
 「トイレのない家」原子力発電所は、放射性廃棄物処理や温排水などの問題や危険性について十分対処されず、多くの事故情報も隠され、一方的な安全神話のみ喧伝されてきました。今回は不幸中の幸いで、外部電源を失ったものの何とか女川原発は無事でしたが、CM等で安全神話を広げた貴社にも今回の事故責任の一端があります。既にフクシマ原発事故では南東北や関東など広く汚染が進んでいます。しかし六ケ所再処理工場や高速増殖炉もんじゅなど、万一事故が起きれば日本は壊滅的被害になります。原子力発電所と六ケ所再処理工場はすべて廃炉にすべきです。
 幸い貴社の所有される原子力発電所は少なく、それらも現在停止中です。貴社が地域住民の支持の下、危険な原発をこのまま廃炉にされることを強く要請いたします。その上で、東北では豊かな水資源を核に再生可能エネルギーを活用し、水力、火力、地熱、風力、太陽光と、それぞれの地域に最も適合する発電方法を組み合わせて、エネルギーの地産地消を追求される事を望みます。貴社は東北の中核企業であり、地域社会復興の柱となるべき存在です。その企業がより安全な再生可能エネルギー供給にシフトされ、その面での先進的技術研究に力を尽くされる事は、最大の地域貢献であり東北の真の復興、再生だと考えます。
 以上要請いたします。

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