活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

12/6 たねまきプロジェクト講演会2「このまま食べ続けても大丈夫?遺伝子組み換え食品の今…最新情報」

印鑰智哉氏をお呼びして、遺伝子組み換え(GM)食品の問題点と世界の動きの最新情報をお話頂きました。
印鑰氏の講演は、難しい内容でも分かりやすく、私たちがこれからどう行動すべきかも具体的かつ明確に学ぶことが出来ます。

今年度は印鑰氏による講演会を2回開催しており、前回(9月)は『種子』にまつわる食糧主権や巨大バイオアグリ企業による独占について学びました。

そして今回は『遺伝子組み換え食品』について。

たねまきプロジェクト講演会2
たねまきプロジェクト講演会2

GM食品やグリホサート(GM作物が栽培される際に使用する農薬の一つ)の摂取や曝露が、慢性疾患や様々な健康障害と関係があるのではないかという研究が増えてきているそうです。

そして気になるのが『リーキーガット』。
遺伝子組み換えトウモロコシには虫の腸を破壊する毒素をもつものがありますが、哺乳類には影響ないと言われてきました。
ところがそのトウモロコシの作付け面積が広がるとともに増えたのが、炎症性腸疾患だと言います。
腸壁に隙間ができて摂取したものが未消化のまま吸収されてしまう『リーキーガット』(漏れやすい腸)になると、アレルギーをはじめ、実に広範囲な疾患に繋がるとのこと。

印鑰智哉氏


アメリカではアレルギーに苦しむ子供の母親たちが、『食事を変えれば症状が改善できる』ことに気づき、大きなムーブメントが起きています。
たった2週間、日々の食事からGM食品を排除し、有機野菜を食べさせた結果、子どもの症状が改善したことを多くの母親たちが共有し、遺伝子組み換え食品への反対運動が広がったのです。
それにより企業姿勢にも変化が見られ、NON-GMO商品が増え、有機農産物市場も拡大しました。

さて、日本ではどうでしょう。
遺伝子組み換え食品に対する世界の流れに、完全に逆行しているのが、日本です。

ますます私たちが選びづらい表示への改正(改悪)、グリホサートの残留基準の引き上げ…
講演会の参加者からは、ため息が漏れていました。

しかし、アメリカでうねりを作った『Mom’s across America』の活動は世界の母親たちの共感を得、今では『Mom’s across the world』となり、GM食品を買わない、食べない、そして意思表示をする輪が広がっています。

日本でも、『GM食品は必要ない』という人が5%いれば、社会は変わっていくと言います。
私たちに今すぐできることは、NON-GM食品を選ぶこと、分からなければメーカーに問い合わせること、それを身近な人たちに伝えること。

このままではGM食品のゴミ捨て場になる、とまで言われている日本ですが、印鑰氏のお話をお聞きし、変わっていく日本の姿を思い浮かべました。

(担当理事)