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組合員とつくる 葉取らずふじ
2022年11月4回

組合員とつくる 葉取らずふじ

天童果実同志会(山形) 片桐 完一さん

40年来の産直産地である天童果実同志会。

産直が始まった当時は、色づきをよくするために一般的な手法である「葉摘み」をしたりんごだけを栽培していました。

しかし組合員からの「見た目の良さよりも味わいの良いりんごが食べたい」という声を受け、葉取らずのりんごの取り組みが始まりました。

りんごに一番近い葉を最後まで残すことで、色づきは悪くなりますが、しっかりと光合成をした果実に甘味がのり、味が濃くなります。

そんな「葉取らずりんご」は今では組合員に最も人気の果物のひとつになりました。

挑戦することを諦めない、産地の決意。

昨今の温暖化や異常気象等で害虫の発生が増え、農薬削減に取り組んできた天童の園地では病害による被害が年々深刻になっています。

その被害は単にりんごの収穫量や味が落ちるだけでなく、木の奥にまで深いダメージを受けると、翌年以降の栽培にまで影響を及ぼす恐れも出てきました。
この被害を食い止めるため、今年は特効薬であるネオニコチノイド系殺虫剤(以下ネオニコ)を使用しました。

全国に先駆けて始めた脱ネオニコチノイド系殺虫剤「やっぺしりんご」の取り組みから10年。

産地と生協で何度も話し合いを重ね、苦渋の決断となりましたが、生産者は脱ネオニコを諦めた訳ではありません。
「自分たちの生活もかかっているが、組合員さんの想いに寄り添いたい」と片桐完一代表は言います。

これからも共に挑戦を続けていくために、産地の抱える苦悩や課題に、わたしたち組合員も一緒に向き合い、利用し続けることで次の一歩を応援していきましょう。

リンゴワタムシの被害

ワタ状の部分はリンゴワタムシによる被害

天童果実同志会(山形)

天童果実同志会(山形)

産直のきっかけは環境問題
あいコープとの出会いは約40年前。当時生産者が地域の青年団で環境問題を考える機会があり、石けん運動を始めたのがきっかけでした。
その後、トラックにりんごを積んで、山形と仙台を往復するようになり、りんごの産直産地として交流が始まりました。

天童の葉取らずふじ900g

天童の葉取らずふじ900g

天童の葉取らずふじ2kg

天童の葉取らずふじ2kg