Pick Up 注目商品

いのちを育むたまご~平飼いこめたまご~
2023年3月1回

いのちを育むたまご~平飼いこめたまご~

組合員産地訪問の様子
米沢郷牧場代表 伊藤幸蔵さん(左)/仙台市組合員 Hさんのお子さん(右)

いのちを育むたまご

私たちの食卓になくてはならないたまご。

昨今の気候変動や輸入飼料の高騰、鳥インフルエンザの猛威、一部地域の量販店では棚からたまごがなくなるなど異例の事態も起きています。

日々の食卓にたまごが「あたりまえ」であり続けるために、私たちがすべきことをともに考えましょう。

持続可能な社会を目指して。

鶏がのびのびと過ごせるように作られた開放鶏舎

鶏がのびのびと過ごせるように作られた開放鶏舎

鶏肉や青果、米の産直産地である山形県の米沢郷牧場。
2020年より、平飼いこめたまごの生産を開始し、同年8月からあいコープへの出荷が始まりました。

「私自身、たまごが大好きだったから」と、生産を始めたきっかけを笑顔で話してくれたのは代表の伊藤幸蔵さん。

伊藤代表は、これまで出会った全国の仲間が生産するたまごのおいしさに魅せられ、「安全で安心して食べられるたまごを毎日、家族や地域の子どもたちに届けたい」と、平飼いこめたまごの生産を始めました。

日本のたまごは国産であっても、鶏が食べているエサのほとんどは輸入に頼っています。
東日本大震災で港に飼料が入ってこなかった経験から、輸入飼料に依存することへの不安を強く感じ、改めて「国産」で「自給できる」ことの重要性を認識。

地域の生産者と共に飼料米の取り組みを拡大してきました。飼料の自給は、不安定化する世界情勢にも左右されない大きな強みになっています。

地域で育てた飼料米や未利用資源を自家配合した飼料

地域で育てた飼料米や未利用資源を自家配合した飼料

また、米沢郷牧場ではたまごを産む鶏にできるだけストレスを与えない環境作りにもこだわっています。

自然の風と太陽の光が入る開放型の平飼い鶏舎で、もみ殻がたっぷりと敷き詰められた土の上を走り回る鶏から生まれたたまごは、ぷっくりと力強く、臭みもありません。

さらに、もみ殻と鶏糞を発酵させ、地域の田畑の土作りに活用するなど、資源が循環する「農業と畜産の連携の輪」を広げています。

栗駒高原(宮城)の岩嶋誠さんも平飼いで飼料米を与えています

栗駒高原(宮城)の岩嶋誠さんも平飼いで飼料米を与えています

産直が育む未来のたまご

「地球環境は大きな転換の時期を迎え、険しいとしか言いようのない状況です。でも、産直だからこそ乗り越えていける道筋があるはず。

産直運動、組合員活動、そして交流を通じてお互いの理解を深め、自然とのつながりを共有して、あきらめずに前に進んでいきましょう」と伊藤代表。

この地道な取り組みの中で、将来、子どもたちが農家や組合員となり、産直運動を繋ぐ仲間となってくれることを期待しています。

平飼いこめたまご

平飼いこめたまご