「余計なものに頼らず、身体にやさしいキムチを」というまっすぐな想いで長年キムチを作り続けてきた李香星さん。
東日本大震災で被災した際も、再起を願う多くの組合員の声に支えられ、ともに歩んできました。
そして今、李さんは能登の伝統調味料「いしり」と出合い、次の応援のバトンをキムチに託しています。
キムチ作りの原点は自らの経験から
市販のキムチの多くは、化学調味料や保存料で仕上げるのが一般的。
しかし、趙さんの味の李香星さんは、かつて病気で体調を崩した際に、食の大切さを身をもって実感した経験から、余計な添加物は使わず「食べる人の健康を守る」商品作りにこだわっています。
祖母から受け継いだ家庭の味を大切にし、原料の野菜はすべて国産に限定。
ホタテやイカ、昆布などから丁寧にだしをとるなど、厳選した素材でやさしくもコク深い美味しさを生み出しています。
今度は自分が応援する側に
趙さんの味は、2011年の東日本大震災で新設したばかりの工場が被災。
一度は廃業も考えましたが、組合員の熱い声援に後押しされて再起を決意しました。
その後、当時のあいコープ商品担当の「市販品に負けないキムチを開発したい」という熱意と、生産者の「本場の味を再現したキムチをもう一度作りたい」という想いが重なり、新たなキムチ開発がスタート。
しかし、試行錯誤する中で壁となったのが、化学調味料に対抗する「旨み」。
商品開発が難航する中、その窮地を救ったのが、同じあいコープの生産者仲間である鎌田醤油の「鮭醤油」でした。
魚醤が生み出す深い旨みが味の決め手となり「熟成白菜キムチ」が完成しました。
しかし、原料事情により鮭醤油の製造が終了。
鎌田さんの鮭醤油に次ぐ、理想の魚醤を探し続けていたところに出合ったのが、石川県輪島市で作られる「タマタニのいしり(サバとアジの魚醤)」でした。
能登半島地震で被災しながらも、再起を図るために前に進もうとする姿に感銘を受けた李さんは「このいしりを使いたい!」と、すぐさま取り寄せてキムチづくりに着手。
「サバとアジから作られるいしり特有の力強い香りと旨みは、製造スタッフの間でも『キムチの味がさらに引き立った』と大好評。
15年前、自分を支えてくれた組合員への感謝を胸に、今度は私が能登の生産者を応援する番」と李さん。
生産者の想いがつまった美味しさをお楽しみください。
趙さんの味 李香星(イー・ヒャンソン)さん
趙さんの熟成白菜キムチ(いしり使用)