活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

9/22 しおさい地区 菜種油の平田産業をオンライン取材

しおさい地区では毎年、春に遺伝子組み換えナタネ調査をしています。

身近に咲く菜の花の遺伝子が組み換えられていないかを調査し、担当理事が作成する菜種マップ作りに反映させています。
調査の回数を重ねるにつれ、菜種油の生産者である平田産業へお話が聞きたいという声があり、今回オンライン取材が実現しました。

商品へのこだわりについて

商品へのこだわりについて

平田産業の扱うナタネはオーストラリア産の非遺伝子組み換えナタネのみ。
担当の中村さんによると、州によりナタネに関する様々な規制もあり近年手に入りにくくなっている貴重な原料とのこと。オーストラリア全土から確保しているそうです。

菜種油の製造工程には平田産業ならではのこだわりがたくさんでした!油は圧力だけで搾り、最初に滴ってくる油だけを集めた「圧搾一番搾り」のみ。
油を搾り切るための化学溶剤(ノルマンヘキサン)は使っていません。
また、搾ったカスはいわゆる「油かす」と呼ばれ、こちらも需要が高いそうです。

油絞りの工程

油絞りの工程

次にお酢とお湯で油を洗うのですが、リン酸塩や苛性ソーダは一切使用していないとのこと。時間を置くと分離する原理を使い、比重の軽い上澄みの油のみを採取します(赤水)。

製造工程の説明をする中村さん

製造工程の説明をする中村さん

ここから白土(はくど)と呼ばれる土で脱色し、蒸気で臭いを飛ばして透明な菜種油が完成となります。

白土で色を吸着させます

白土で色を吸着させます

平田産業では脱色のために使われた使用済み白土の活用法を現在模索中とのこと。これが実現できたら菜種油の製造工程での廃棄物がなくなる!とワクワクするお話もありました。

確かな原料から良質の商品ができるまで、本当の意味で無駄を出さずに地球規模で循環するしくみが確立されたら本当に素晴らしいなと思いました。

来春から遺伝子組み換え表示制度が変更になります。
中村さんからは、これからも安全安心な商品作りをするのはもちろんのこと、組合員が正しく理解できるような情報発信をしたいと力強い言葉をいただきました。
菜種油は熱に強いという特徴があるので天ぷらやフライ等の揚げもの料理がおすすめだそう。手作りのマヨネーズやドレッシングも素材の味を生かせそうですね。

福岡の生産者さんともオンラインで繋がることができとても充実した交流だったと思います。

(担当理事)