3月29日、この日はまだ2024年度内ですが、天童での組合員活動は毎年フライングスタート。
オーナー活動は3月の「枝の剪定」から始まります。
なりきりコースに申し込んだ8家族29名は、春は名のみの肌寒い天童に集合し、初顔合わせです。

始まりの会で話す生産者
園地近くの公民館で『始まりの会』を行い、この取り組みをする理由やこれまでの挑戦の経緯を担当理事から解説しました。
「子どもにりんごができる様子を見せたくて参加しました」「食の安全に興味があるので参加しました」「あいコープのネオニコ削減、こういうことかと改めてわかって感動しています。一緒に頑張りたいです」と、皆さん期待と使命感で溢れていました。

遠くの山の雪が綺麗なりんご園地
園地に移動して剪定作業体験を開始します。

メッセージ入り園地の看板も3年目
切るべき枝を教えてくれるのは、天童果実同志会の原田洸一郎さんをはじめとする生産者。

選定の指導をする生産者1
「難しいべ?俺ら生産者だって、40年もやってきてるのに未だに正解がわかんないもの(笑)」というゆる~い指導に笑いが起こり、ハサミを手に、和やかなムードでパチンパチン…。参加者みんなで、オーナーの樹の枝を剪定していきました。

選定の指導をする生産者2
小さなお子さんも大人と一緒にのこぎりやハサミで枝を切る体験をしました。

切る枝を迷いながら作業
こうして余分な枝を落とし、日当たりや風通しを良くすることで健康な樹に育てます。

お父さんに抱き上げられてノコギリ
花も葉もない枝にりんごが実るのを想像しながらの作業です。
「正解は未だにわからない」と言いながらも、「栄養の流れがこうだから…」と理論的に切る枝を決める生産者の作業は見事。
遠方から剪定のプロと言われる先生を招いて勉強会も行われているそうで、生産者の努力が伺えます。
参加者は、たどたどしい手つきながら1時間ほどで3本の樹の剪定を体験し、この日の活動は終わりました。

集合写真
昨年は227名のオーナーに、収穫されたネオニコ不使用りんごが2キロずつ届けられました。
食べた組合員からは「今まで食べたどのりんごより美味しかった!」と感想が寄せられ、なりきりコースのオーナーも大満足!
これが生産者の味わう「食べてもらえる喜び」なのだと感じることもできる活動です。
昨年、2024年度の出資金は総額68万円余り。
無事に収穫できたりんごの代金のほか、ネオニコ不使用の為に増える恐れがある害虫対策(作物を汚さない忌避剤購入)や、園地に新しい苗木を植える為に、51万円を産地に届け活用してもらえました。オーナーの熱意は産地に伝わっています。
ネオニコ不使用のりんご園地を絶やすことなく、技術を向上し、いつかもっと広げていくことができたら…。
しかしその挑戦には生産者の生活へのリスク(収入減)が伴います。
産地に行き、現場の課題を一緒に感じて、組合員みんなで応援し続けましょう!
(担当理事)