いつもは各ご家庭で取り組まれている「バケツ稲」。
そのサポートをしてくれている生産者「はさま自然村」を訪問して、収穫体験と交流をしてきました。
まずは交流会の会場に車を停めて、そこから歩いて畑に移動。

芳賀さんがキュウリの現状を説明
今年は異常なまでの高温と水不足で、畑の土と野菜が悲鳴を上げていました。

キュウリの収穫体験

オクラ畑、レアな丸オクラはどこかな?
例年はナスやピーマンも収穫させてもらえるのですが、高温障害で「焼け」たピーマンは白く変色していました。

高温障害で焼けてしまったピーマン
オクラも水不足でなかなか育たず硬くなっており「採ったら曲げてみて。曲がらないのは硬くて食べれないよー!」
確かに、これは硬い!同じ費用と労力をかけて、収穫がこれほど減ってしまっては、収入面でもメンタル的にも厳しいでしょう。
いつも配送で届く野菜を育てている畑と作り手を知ることで、一人の消費者が食糧自給率や気候変動までの様々な問題点を「自分事」に引き寄せて考えるようになっていきます。現場を知るって大事です。
収穫を終え田んぼに目をやると、ところどころに稲の花が。

稲の花が咲いてた
皆さんのバケツ稲でももうすぐ見られるでしょう。
「たっつ先生」こと菅原達徳さんが「稲の葉がこう集まってるの、わかります?あそこにカメムシを食べてくれるクモがいます。農家の味方で、田んぼの守り神です。」と教えてくれました。

農家の味方!カメムシを食べてくれるナガコガネグモ
農薬を使っていない田んぼだからこそクモがいて、生態系のバランスを守ってくれる。
よく見るとシオカラトンボ、イトトンボ、カエルがいっぱい!命豊かな田んぼに子どもたちも目が輝きます。
会館に戻り、キュウリの漬物や瑞々しいトマトをいただきながら、自己紹介やバケツ稲の報告・質問などで交流しました。

はさま自然村の生産者さん達
豊富な経験と知識をもつ生産者の皆さんからの的確なアドバイスや、自然の力を活用した農業のお話に、参加者も共感し盛り上がりました。

圃場近くの会館で交流です
生産者さんたちは、お子さんたちが目の前で漬物やトマトをモリモリ食べる姿を見て嬉しそう。
「生産者」は「口にするものを作ってくれる人」に、「消費者」は「目の前で美味しく食べる人」に。
顔を合わせての交流は、新しい関係性を生みだします。これからはお米や野菜についてくるお名前と顔写真が、前より気になると思います。過酷な状況にも負けずに生産を続けてくれる方々を応援してくださいね。
宮城の県北で夏休みの思い出がまた一つ。バケツ稲のお世話、がんばりましょうね!ご参加のみなさま、ありがとうございました。
(担当理事)