猛暑が続き、屋外での活動が心配される中ではありましたが、しっかり準備をして真夏の天童で活動してきました!
ネオニコチノイド系農薬を使わずりんごを育てる「トライりんごオーナー活動」2025年度の活動も4回目です。
前回は梅の実ほどのサイズのりんごを間引く作業をしましたが、今回はしっかりりんごらしい形になった青い実を落としていきます。
前回の作業で随分すっきりしたように見えた枝も、育ったりんごでまた賑やかに見えるようになっていました。
熱中症防止のため、しっかり水分と塩分を取り、作業時間は1時間と決めて取り掛かりました。
3本のオーナーの木に向き合う組合員の額に汗がにじみます。
しかし、りんごの木の間を吹き抜ける風は汗で濡れた体を冷まし、木陰での作業は気持ちの良いものでした。
生産者さんから説明を受け、先のとがった摘果ばさみを持つと気分はまさに生産者。

親子で摘果作業
密集して実っている実を手際よく切り落として減らしていく参加者の姿に生産者さんも「手慣れた感じ」と笑顔です。

足元に転がる摘果したりんご
1時間も経たず、地面には落とされた実がごろごろと…足を取られるので危険です。
また、殺虫剤を使わないためどうしても増えてしまう虫害に対処するため、リンゴワタムシをガスバーナーで焼いていくのもこの時期の恒例作業です。

りんごの樹の幹についている白い綿の中にリンゴワタムシがいる
木の幹についている白い綿状のもので身を守り潜んでいるワタムシを火で焼いていきます。ちょっと心が痛みますが、りんごを採るため!

樹の幹についているリンゴワタムシを焼く作業の説明
参加者は虫が増えてしまう現実も、自分の目で見て知ることができました。
作業の後は木陰で輪になって、現在の産地の様子をお聞きしました。

木陰で葉っぱにつくダニの被害について話す生産者さん
雨が少ないと病気は増えないそうですが、逆にダニなどの虫による害は増加傾向とのことで、葉っぱの裏についてしまったダニを見せてもらいました。
そしてとにかく雨が降らない、まさに干ばつだというお話に参加者は聞き入ります。
みずみずしい果物を食べるためには太陽の光と十分な降水が必要です。
天童の生産者さんは園地にスプリンクラーを設置して潅水作業をしているそうで、園地には潅水用のホースが延びていました。
「持ってくる水があるからここの園地はまだいいんだよ」とのこと。園地によっては潅水もしにくく深刻な場所もあるようでした。
園地には小さいカエルがいて、子どもたちは捕まえるのに夢中
今回のオーナーによる作業は1時間で終わりですが、木の高いところや手を入れられなかったところは、後日生産者さんの手によって摘果が行われます。
次回は9月、バスツアーと同時開催の作業となります。
もっと大きくなったりんごを見るのが楽しみですね。
ちゃんと雨も降って、夜は気温が下がり、甘い美味しい実になりますように。
(担当理事)