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9/6 原子力防災講座


東日本大震災から8年半。
この震災は「原発震災」でした。福島第一原子力発電所の事故により取り返しのつかない放射能汚染がもたらされ、故郷に戻れない人が未だ数多くいます。

「この大災害を経験し、多くの犠牲を出したことを無駄にしたくない」とおっしゃるドキュメンタリー映画監督の鎌仲氏をお迎えし、原子力防災講座を開催しました。鎌仲監督はこの講座を全国各地で行っており、東北では今回が初の開催となりました!
会場となった日立システムズホールには53名の参加者が訪れ、もし再び原発事故が起こったらどのようにして自分や家族を守るのかというお話に聞き入りました。狭い日本に乱立する原発の位置を確認すれば「逃げ場なんてない」と途方にくれます。しかし可能な限り被ばくを防ぎながら逃げるにはどうすればいいかが詰まったお話でした。

原子力防災講座
再稼働に向けて着々と進む女川原発は仙台市から約50キロの距離にあります。福島の事故の経験からこの50キロ圏内は、何か起こっても国が避難を指示しないであろうという事、また、初期被ばくを防ぐのに有効な「安定ヨウ素剤」の配布に国や自治体が積極的でないことなどが説明されました。
もし事故が発生したら放射性物質の飛散エリアは風向きや地形によって無限のパターンが考えられます。頼れるのは自分だけ。自分で様々な情報をキャッチし、自分自身や家族を守らなければいけないと実感するお話でした。
また、非常時に起こる「正常性バイアス」(正常であると思い込みたくなる心理状態)や、周囲に合わせてしまう同調も避難の妨げになるそうです。冷静に判断することや空振りを恐れずベストな行動をとることは簡単なようで難しいと感じました。

原子力防災講座
講演では、ベラルーシや福島で原発事故の影響を受けた子供たちを守る人々を監督が取材した映像も上映されました。また、自治体が取り組むべき課題についてのお話もありました。

私たちの住む宮城県は原発を抱える県でありながら、原発事故の対策(防災)に積極的とは言えません。自己防衛をしっかり意識するとともに、国民・県民・市民を守ってくれるリーダーを選ぶことの重要性も再認識。選挙では候補者の考えを真剣に聞くことが必要です。

再稼働させないことはもちろん大前提。しかし冷温停止中でも、仮に廃炉が決定しても、そこに核燃料がある限り事故の危険性をはらみます。いつ起こるかわからない原子力災害に立ち向かえるだけの知識を持つことの必要性を会場の参加者は各々感じたことと思います。
ご参加くださったみなさまありがとうございました。この防災意識が県内に、国内に広がりますように。

(担当理事)
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