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8/20 津波と防災を考えるバスツアー


東日本大震災から8年が経過しましたが、沿岸部の復興はいまだ道半ばと言われています。今回企画した「津波と防災を考えるバスツアー」では、仙台市沿岸部で被災したあいコープの2つの生産者などを巡り、震災当時のお話や復興へと歩みを進めている様子を見学しました。

最初に訪問したのは仙台市蒲生にある、豆腐や手揚げでお馴染みの菅野食品さんです。
工場の前で、菅野さん作成の紙芝居を見ながらお話を伺いました。

菅野食品さんのお話を聞く
菅野食品さんのお話を聞く
明治2年創業の菅野食品さんは150年の歴史があります。現在の社長である菅野敏雄さんのおばあさんが、豆腐作りが得意だったことから評判となり、次第に本業になっていったそうです。震災前はお総菜やスイーツなどを作り、販売していたことも伺いました。

2011年3月11日の東日本大震災では、工場に津波が押し寄せ、甚大な被害を受けました。 しかし震災後も井戸水が使えることがわかり、地域の皆さんの後押しなどもあって震災後の5月中旬には再建のため中古機械を購入、6月から試運転を始めたそうですが、なかなか今までの味が出ず試行錯誤を繰り返す日々。そのような中、震災の年の2学期には学校給食へ提供再開の依頼がありました。さらに2014年にはあいコープとの取引が開始されました。
菅野工場長からは「(この日のバスツアー訪問により)今でも震災のことを忘れられていないんだなと励まされる思いです」とのお言葉もいただきました。

菅野さん作成の紙芝居
菅野さん作成の紙芝居
次に訪ねたのは、七郷にあるお米や野菜でお馴染みのクローバーズファーム(七郷みつば会)さんです。
代表の細谷さんからお話を伺いました。

震災当時の話をうかがう
震災当時の話をうかがう
地震が来たときはハウスが波打っていたこと、地域一帯が停電する中、車のテレビで仙台空港の津波を知り必死に逃げたこと、記憶の中にはつらくて思い出したくないこともあるとおっしゃっていました。 この地域では津波による大きな被害を受け、農地がとんでもない状況になり、農業を辞めた人が多いとのことでした。あいコープをはじめ、多くの方々にに助けられたことも話してくださいました。

クローバーズファームでは2013年に大型ハウスを建設し、トマトや葉物野菜を中心に生産を行っています。
トマトハウスも見学させてもらいました。遮光カーテン、保温カーテンも設置されています。
トマトの栽培本数はなんと3200本。さらに、その糖度は13度!その場でいただいてみましたが、その甘さに感動しました。

採れたてのトマト、甘~い♪
採れたてのトマト、甘~い♪
次に、震災遺構として公開されている仙台市立荒浜小学校はガイドさんに案内していただきました。

仙台市立荒浜小学校
仙台市立荒浜小学校
荒浜小学校は2階床上まで津波が到達しましたが、児童や教職員、地域の住民320人が屋上に避難し、津波の被害から難を逃れました。壊れているベランダの鉄柵や、被災した教室や廊下に掲げられている震災直後の様子を伝える写真などを見て、津波の威力や恐ろしさを感じました。

小学校には写真や映像の展示がある
仙台市立荒浜小学校
地震発生から避難、津波の襲来、そして救助されるまでの経過を写真と映像で見て、あの日ここで起こったことを考えると、こみ上げてくるものがありました。小学校周辺には5千人規模の避難の丘を作っていることもガイドさんに教えていただきました。

最後に、蒲生地区、七郷地区と同様に震災で大きな被害を受けた地域である名取市閖上を訪れました。
今年の4月にオープンした「かわまちテラス閖上」は、震災前に地元の人気食堂が復活していたり、ブランドいちごのスイーツのお店など、20件以上の店舗が集まる商業施設です。参加者たちはそれぞれ昼食や買い物を楽しみました。

かわまちテラスでランチ
かわまちテラスでランチ
東日本大震災から8年という月日は経っていますが、今回のバスツアーで実際に現地を訪問し見たり聞いたりしたことで、津波の怖さを知り、当時の状況に思いを寄せました。
復興は未だ道半ばであることを実感し、改めて復興について考えるとともに、今への感謝の気持ちを持ったり、これからの過ごし方を考えたりと、参加者の皆さんが様々な思いを持ち帰る貴重な時間となりました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

(担当理事)
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