活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

7/28 しおさい地区学習会・花兄園見学

あいコープ組合員の食卓には欠かせない花たまご。どのような工程で手元に届くのでしょうか?たくさんの好奇心を抱え、理事2名、地区委員2名、子ども2名で、大崎市鹿島台にある花兄園GPセンターを見学してきました。GPセンターとは(Greding&Packingの略)生産現場で生まれた卵を洗浄殺菌し、重量ごとにサイズ格付けし包装する施設のことです(*以下、センター)。

生産者の大須賀裕さん指示の下、防護服を着て入念に消毒を行い、見学スタートです。

農場から届いた卵はまず洗浄殺菌され、ベルトコンべアーでセンター内へ運ばれます。

届いたばかりの卵


洗浄殺菌され、きれいになった卵
洗浄殺菌され、きれいになった卵

洗浄殺菌された卵は、従業員さんによる丁寧な目視の後、卵殻の汚れ・ヒビ・血卵などの異常卵を検知する機械を順番に通過。

殺菌洗浄後の卵をチェック
殺菌洗浄後の卵をチェック

異常があったらブザーが鳴りベルトコンべアーがストップ、都度従業員さんのチェックが入ります。

異常卵が分別されます
異常卵が分別されます

供給できない卵は、B級品として流通するとのこと。ひととおり検知が済んだ卵は大きさや重さごとにパックへ。従業員さんが目視し卵の向きを整え、パックの汚れ等のチェックをした後は賞味期限が印字され、パッキングされます。

人の目と手でチェック
人の目と手でチェック

見学時はちょうどあいコープに供給する花たまごがモウルドパックへセットされていました。これは100%再生される紙製容器のこと。あいコープでは2019年プラスチック製パックを廃止。現在、花たまごは柔らかな手触りのこのパックに包まれ届けられています。

花たまごのパッキング
花たまごのパッキング

大須賀さんは、「プラスチックパックよりも保管スペースは必要だが、脱プラの大切さを理解されると共に、当時あいコープがモウルドパックへの切り替えをスピーディーに実現したことには驚いた」とお話されました。透明なパックではないので、卵の数に不足がないかは検知器でチェック。
花たまごはこれほどたくさんの細やかな工程を経て、ようやく私達組合員の手に届くことが分かりました。ちなみにあいコープ日の出センターへはカナダ人の従業員さんが配達してくださっているそうです。

最後に、この工場で行われる最初の工程(農場から届いた卵の洗浄、殺菌の工程)を見学しました。
一般的な養鶏場は次亜塩酸ナトリウムを使用するようですが、センターではその残留性と環境負荷を考慮して、洗浄にはアルカリ電解水、殺菌には酸性電解水を使用しています。また、現在あいコープの卵は宮床農場(大和町)と支倉農場(川崎町)から届けられており、他品と混同しないようベルトコンベアーのルートや積載コンテナもきちんと分別管理されていました。

大須賀 裕 さんとの交流
大須賀 裕 さんとの交流

農場は太陽の光と風が入り込む開放型鶏舎で高床式になっていて、できるだけ自然に近い飼育環境を目指しているとのこと。2018年からは自社の加美農場が稼働。孵化してすぐのヒナ鶏から無薬飼育しているそうです。また、養鶏の主な飼料はNon-GMO(非遺伝子組み換え)、PHF(ポストハーベストフリー=収穫後農薬不使用)のトウモロコシ、大豆かす、飼料米。飼料すべてNon-GMOなのはあいコープ特別仕様だそうです!大須賀さんのお話によると、アメリカ産飼料のほぼ9割は除草剤使用とのことで、今後ますますNon-GMO飼料が手に入りにくくなることを懸念されていました。

餌の配合によって卵の黄身の色が異なること、殻の色の違いは鶏の種類によるもので栄養値に差はないことなど、大須賀さんは小さな疑問にも丁寧に説明をしてくださいました。地区委員達も地区定例会での卵学習に加え、現場を見てお話を聞くことにより、より学びを深めることができたようです。

あいコープ組合員から長く愛されている花たまご。
おいしさの理由は鶏の健康な育ち方にあると大須賀さんの志と共に学ぶことができました。
まさに花たまごはあいコープのPB商品「あいシテル」代表!これからも私たちの花たまごをたくさん利用していきたいと思いました。
大須賀さん、お忙しいところありがとうございました。

(担当理事)