戦後80年を迎えた今年、平和について考える機会にしていただこうとの思いで、中村哲さんのドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」上映会を開催しました。

谷津賢二監督のトークの回は特にたくさんの方が参加してくださいました。
中村哲さんは、医療支援のためにパキスタンに赴任し、無医村地区の巡回診療などに尽力していましたが、度重なる戦乱や温暖化による干ばつのために命が次々奪われていく現状を目の前にし、「命の水」を確保するため、医師でありながら、井戸掘りや用水路づくりに邁進し、65万人以上の人命を救った方です。
映画の中で中村さんは「平和とはただ単に戦争がないという事ではなく、人々が依存し合って助け合っていく事だ」とおっしゃいました。
哲さんの生き方まるごとが平和を求める生き方だと感じました。
1日目、2日目には撮影にあたった谷津賢二監督に、映画ではわからない素の中村哲さんを語っていただきました。

映画を撮影された谷津賢二監督
小さな声でとつとつと話し、身なりも構わない哲さんは、「冴えないおじさん」という印象だったそう。
でもいざ仕事となると、眼光鋭く、口は真一文字に結び、話しかけるのがはばかられるほどの気迫だったそうです。
監督は、は最後に中村哲さんの座右の銘を紹介してくださいました。
「一隅を照らす」、天台宗最澄の言葉だそうです。自分の今いるその周りでできることを一生懸命やる、というような意味合いです。
まさに「一隅を照ら」続けた中村哲さんの生きざまは、今回多くの方に共有され、更に広がっていくでしょう。

3日間で1090人もの方が鑑賞されました

書籍コーナーも盛況でした
(担当理事)