※この記事は「土の物理性って?土壌学習会 その1」の続きです。
土壌学習会2日目、まずは秋保ゆうきの会の調査。
秋冬野菜の作付を準備をしている畑を掘ります。
穴掘り開始!
深さ約40センチ近く掘り、断面を親指で押していきます。
大郷のトマトハウスとは異なり、地表から20センチのところでも土は柔らかく、ふかふかで黒い山の土。硬盤もありません。
左:土壌断面図、右:秋保ゆうきの会と川田先生
地表から25センチのところで礫が出るため、ごぼうや長芋など直根野菜は高畝にするなどの工夫をすることが提案されました。
秋保ゆうきの会は農薬不使用を基本とし、病害虫対策も兼ねて輪作を行います。
様々な作物を植え、根が張ることで土の物理性の改善も期待できるそうです。
午後は天童果実同志会のりんご園地へ。
圃場は草生栽培
天童の園地は除草剤を使わず、常に雑草が茂る地表になっています。
ギシギシが茂る地面を掘ること深さ60センチ。
手でほぐれる表層土
黒い土が30センチ近く続き、下層はこの地が扇状地であることを示す砂や粘土の微粒子が出てきました。
左:土壌断面図 右:川田先生の話を聞く天童果実同志会
果樹の根は野菜と違い、多少硬い土でも伸びていきますが、遠くに伸びようとする根の先端が入る部分は柔らかいほうが良いです。
人や機械が通り、土が硬くなっている通路にも堆肥を入れて、園地全体をふかふかの土にしてはどうかという提案が挙げられました。
また違う園地では生育の悪い木の根元を掘ってみました。
すると地中、根の近くに白紋羽病の菌を発見。被害は園地全体に広がるため、対策が急がれます。
天童果実同志会と川田先生
2日間を通して、土の物理性を学び、畑を掘ることで様々な発見がありました。
昔どんな土地だったか。今、作物は気持ちよく育つことができているのか。
土の物理性にも着目することで、産直産地でも健康な農作物を作る技術が磨かれていくことを期待します!
取材日:2016年9月16日
報告:商品部 千葉