活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

小牛田の佐々木さんちに行ってきました!

ジリジリとした日差しが照りつける、7月下旬。
小牛田の佐々木さんの畑へ行ってきました!

佐々木さんといえば、春のいちごと秋の梨。
佐々木さんのつくる梨は「北浦梨」として宮城県内でも有名ですね。
早速梨畑をいくと、小さいながら梨の実が太陽の光を浴びて実っていました。
小牛田の佐々木さんの畑。小さな梨の実
(写真:小さな梨の実がなる小牛田の佐々木さんの畑。)

果実が大きく成長する晩春~初夏。
今年は、梅雨らしい日もあれば、強い日差しに気温もあがった日もあり、メリハリのきいた天候で、病気が広がることもなく、順調な生育のようです。
あとは9月の台風さえ乗り切れば、収穫を待つばかりです。

梨づくりのポイントを佐々木貞美さんの息子の慶悦(けいえつ)さんに聞きました。
佐々木貞美さんの息子の慶悦さん
(写真:佐々木貞美さんの息子の慶悦さん)

雑草も大事な養分

「うちでは、やっぱり土づくりですね」

有機質肥料を使った施肥に、「雑草」も大事な養分として土に還元します。
伸びてきたら草刈り機で刈って、そのまま畑に置いておくのだそう。
夏は刈っても刈ってもすぐに雑草は伸びるので、大変な作業です。

園地の土を調べてみると、上層に腐植と呼ばれる、作物の成長にとってとても良い土壌構造が発達していることがわかりました。
これも親の代から長年続けてきた成果ですね。

ヒメボクトウの被害が大きい梨の木
一方で、気がかりなことは「害虫」と「天候不順」。

50年以上この園地で梨を作り続けていますが、梨の木も年をとってきています。
最近、ヒメボクトウという害虫が老木の幹や枝の中に潜り込んで食害する被害が目立ってきました。
(写真:ヒメボクトウの被害が大きい梨の木)

樹の中に害虫が侵入すると、被害をくい止めるにはその部分を切り落とさなければなりません。
果樹は苗木を植えてから、実が安定して収穫できるまで数年かかりるので、これは深刻な課題です。
ヒメボクトウの幼虫
(写真:ヒメボクトウの幼虫)

もうひとつ、昨今の天候不順は梨にも影響を与えています。
特に梨の開花期の4月下旬~5月初旬。
例年にない低温で気温が安定せず、開花が揃わなかったり、受粉を助けるミツバチの活動も休みがちになったりと、昔に比べ花粉交配に何日もかけないと実がつかない状況になっています。
梨の花・4月の様子
(写真:梨の花・4月の様子)

次に見せていただいたのはイチゴ。

梨の作業と同時に7月はいちごの苗づくりにも忙しい時期。
いちごのランナー(匍匐枝)を一株ずつポットで根付かせ、大きく育てます。
佐々木さんちでは毎年500株ほどいちごの苗を用意するそうです。
いちごの苗
(写真:いちごの苗)

いちごに水やりする慶悦さん

夏場は水やりが欠かせず、朝晩様子をみて行います。

(写真:いちごに水やりする慶悦さん)

最後に、慶悦さんからみなさんへひとこと。

「やっぱり食べて美味しい、が一番だと思って作っています。
こだわって作っても美味くなければ、また食べたいと思ってもらえないじゃないですか。」

お父さんの貞美さんから、果物作りの技術やコツを盗み、地域の勉強会では新しい知識学んでいるそう。

お父さんの佐々木貞美さん
(写真:お父さんの佐々木貞美さん)

この日も貞美さんは
「梨作りは、バトンタッチするんだから、そっち(慶悦さん)に聞いてくれ~」
と別の仕事にいってしまいました(笑)。

慶悦さん、佐々木さんちの美味しいいちごと梨、これからも作り続けていってください!

取材日:2014年7月25日 商品部・千葉