活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

6/1 天童トライりんごオーナー活動(摘果)

277名の組合員オーナーが出資することで支え、ネオニコチノイド系農薬(以下ネオニコ)不使用のりんごを守っていこうという取り組み、2年目も順調に進んでいます。

全国の農薬を使うことが当たり前の果樹栽培の中で、天童果実同志会と取り組む「私たち組合員の園地」だけは、少なくともネオニコフリー!
そう考えると輝いて見えるし、ここから広げていくために「誰もが羨む美味しいりんごを作らなくては」と意欲も湧きますね。

生産者の説明を聞く参加者

生産者の説明を聞く参加者

6月1日は摘果作業に23名の組合員オーナーが集まりました。前回の「花摘み」で残した花のめしべが膨らみ、梅の実大のりんごの赤ちゃんができています。

鈴なりのりんごの赤ちゃん

鈴なりのりんごの赤ちゃん

重くなりすぎて枝が折れたりしないように、そしてより大きく美味しくなる実にしっかり栄養を行き渡らせるため、今度はこれを、更に間引いていきます。

小さいけど割ってみるとりんごっぽい

小さいけど割ってみるとりんごっぽい

生産者の片桐謙二さんを中心した生産者の皆さんに選別方法を教えてもらいながら、摘果ばさみでパチンパチンと実を落としました。

実が密集している摘果前

実が密集している摘果前

摘果後の様子

摘果後の様子

さて、木にはすでに虫の被害。中にアブラムシを潜ませる白い綿状のもの(リンゴワタムシ)が幹のこぶなどに見受けられます。

幹にくっついているリンゴワタムシ

幹にくっついているリンゴワタムシ

ネオニコを散布すると減少が期待できますが、私たちの園地では使わない約束。これを駆除するのは手作業です。

ワタムシをバーナーで焼く

ワタムシをバーナーで焼く

バーナーで、木を燃やさないように気を付けながら、幹の表面のワタムシを焼いていきます。
繊細でありながら大胆で面白そうな作業に、ついつい子どもたちも「おとうさん~!ぼくもやりたい~!」と興奮してしまいます。お父さんはわが子の手を取り、一緒に虫の駆除を行っていました。

もう一つの脅威として、キンモンホソガの害があります。この虫はりんごの葉を枯らしてしまうので、大発生すると木さえも枯らしてしまいます。
これもネオニコで減少させられるのですが…ハイそうですね、使いません(キッパリ)。

キンモンホソガ対策のフェロモン製剤

キンモンホソガ対策のフェロモン製剤

殺虫剤でやっつけるのではなく、そもそもの発生(繁殖)を防ごうと、フェロモン剤を使うことにしました。においの出るひも状の薬を枝に巻き、キンモンホソガに「交尾終了」と勘違いさせることで繁殖を減らすというもの。この薬は昨年のオーナーの出資金の一部で購入しました。

数々の作業を終えて「お疲れ様!」と生産者さんにいただいた真っ赤なさくらんぼは訳アリ品??実の形について説明していただきました。

お土産にいただいた訳アリさくらんぼ

お土産にいただいた訳アリさくらんぼ

昨年の猛暑の影響で、さくらんぼのめしべが分裂してしまい、たねを二つ持つ一卵性双生児のようなふたごさくらんぼが出来てしまうそうです。
たまにあればレア扱いで可愛いものですが、異常発生で生産者には大打撃。正品(基準を満たし出荷できる商品)が減ることで収入が減ってしまいます。

まんま通信で届くさくらんぼには多少入る可能性があるようですが、私たちあいコープ組合員は理解して食べ続けるのみ。これからも生産者からの情報に耳を傾け、関心を持ち、自分で判断して買い支えようと思った作業日でした。

(担当理事)