遠くの山脈に残雪を見ながらの山形県天童市までのドライブは、初夏の陽気。暑い陽射しの中で、トライりんご第一回目のオーナー作業「花摘み」です。

オーナー園地看板
花摘みは、今年りんごの実になるであろう沢山の花の中から実らせたい部分を残して他を摘み取る作業。
生産者から手順を教わり、参加した23名は作業を開始しました。

園地は花盛り
受粉のために、園地にはミツバチが放ってあり、ぶんぶんと音を立てて飛び回っています。花から花へ移動し止まりながら、花粉をめしべへ運んでくれているのです。

受粉係
りんごの花は薄いピンク色で、初めに咲く一輪を囲むように数輪がまとまって咲きます。

摘花前
中央の一輪を残し、周りの花を摘むのですが、咲き誇る花をちぎるのはちょっとためらってしまう気持ちもありました。しかし、味の濃い美味しくて大きな実を育てるには必要なのだそうです。

摘花後(中心の花だけ残っている)
一同、黙々と作業。時に「こういう場合はどうしたらいいですか?」と生産者に質問しながら手を動かします。

生産者さんに教わる
作業を進める中で、こんなこと機械ではできないな、人手が必要だなとつくづく感じました。生産者の皆さんは、毎年こうして農作業をしているのだと実感する体験。

手作業
参加者がする作業は広い園地のたった3本の木の、しかも手の届く範囲、時間の許す範囲ですが、りんごを組合員に届けるためには、年間通してこんな苦労をしているのだと参加者みんなが感じた日でした。
天童ではつい先日、霜の被害がありました。花が咲いた後に気温が低くなり霜が降りると、せっかく咲いた花を枯らしてしまうのです。幸い、トライりんごオーナーの園地は気流の関係か被害が少なかったそうですが、山形県の各地でひどいところだと全滅に近いような被害も発生しているとのお話を伺い、生産者の心配も共有できた時間でした。

集合写真
次回は、今日残した花のめしべが膨らみ実になっているはず。更にそれを選別して精鋭を残す「摘果」作業が待っています。どうか気候に恵まれ大きくなってと祈りながら、園地を後にしました。
(担当理事)