活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

わはわ大郷BMプラントより

 「BMW技術て何ですか?」
 よく、皆さんに聞かれます。外車みたいですね。

 わはわ大郷に設置されているプラントの入り口に、↓のような看板がかかっています。
バイオリアクター(プラント)で活性水を作り、色々なことに利用していることをあらわした、曼荼羅図?(まんだらず)です。
わはわ大郷BMW活性水プラント
 BMW技術とは、バクテリア(B)とミネラル(M)の働きで良い水(W)を作るということですがこれだけでは何のことか分かりませんね。
 BMW技術は、生態系の自然浄化作用の仕組み(循環系)に学び、その仕組みを人工的に再現する技術といえます。

 沢水や伏流水が美味しいと言われますが、何故でしょうか?

 山に雨が降ります。雨は、枯れ葉や落ち葉、動物の死骸等の有機物を通り、土壌に浸み込み、岩石を通り、長い時間をかけて地下水となって再び地表に湧き出てきます。
この過程で、雨水は、大きな変化をしています。
 水は浄化され、ミネラルを含んで美味しくなっています。

 これを覚えておいて、次に、BMWプラントに目を向けます。

行程1:堆肥を水に溶かし込む
 ↑写真は、プラントの一番最初の行程で、堆肥を水に溶かし込んでいます。
 これは、山に雨が降っているところの再現です。堆肥には微生物が高度に住んでおり、その餌になる未分解の有機物が含まれています。

行程2:第1槽に入れる
 次に、この堆肥を溶かしこんだ水を第1槽に入れます(↑写真)。
 この第一槽には、腐食物質と岩石(軽石と花崗岩等)がつるしてあり、下から空気を曝気させています(曝気:液体に空気を供給すること)。相当な泡が出ています。
 これは、水が岩石を通り抜ける部分の再現です。

行程3:第5槽まで時間をかけてゆっくり培養
 そして、第5槽まで順番に(↑)、時間をかけてゆっくり培養させていきます。
 ここは土壌の役割を再現しています。土壌には、バクテリアと岩石から溶け出したミネラルと腐食物質が含まれ、その触媒作用で有機物を炭酸ガス、窒素ガス、水に分解し、腐食物質を作っています。

 このように、BM活性水プラントは、「土壌と同じ条件」を「槽のなかで再現」しているのです。

 また、曝気することでこの触媒機能を強化し、約40~50日で第5槽(↓写真)に入った時には、バクテリアの代謝物とミネラルと腐食物質が溶け込んだ「生物活性水」になっています。
第5槽:生物活性水
 これを、分かりやすく「人工のミネラル水」といっても差支えないかもしれませんし、BMプラントは人工のミネラル水を作る装置と言っても良いのかもしれませんが、腐食物質とバクテリアとミネラルの関係は、科学的には未だ解明されてはいません。
 しかし、土壌が自然の浄化作用の要になっていることは確かなことです。

 第1槽のような泡は無くなり、無臭であること、大腸菌・サルモネラ菌が検出されないこと、アンモニア・亜硝酸態窒素が検出されないことが、生物活性水の必要条件になっています。

 この「生物活性水」は、多様に使われています。

 田尻あいちゃん牧場では、この活性水を添加した水を再度、岩石をつるしたタンク(槽)に入れて24時間曝気させて、飲料に使用しています。これによって、家畜の腸内細菌が活発になり、消化が良くなり、排出される糞も発酵が早くなります。更に、舎内に原液を噴霧することにより、アンモニアを抑え、排出物の発酵を更に早めることで、畜舎の環境を良くしています。
 また、堆肥を作る際に活性水を噴霧して発酵が促進されることで、良質の堆肥が出来ます。
 更に、種子にかけることで発芽が良くなったり、成長を早める作用もあり、家庭でも、生ごみの発酵を促進させたり、切り花・観葉植物に使用したり、ペットに飲ませる等々の利用が行われています。

 これらを示したのが、最初の曼荼羅(まんだら)ですので、再度見て下さいね。