活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

小牛田北浦梨の受粉作業始まる

 小牛田の佐々木貞美さんの梨畑で、開花が始まりました。
 受粉作業の準備として、「花粉の採取」を行っています。

花摘み作業
 27,28日と援農メンバー5名で、花摘み作業の手伝いを行いました。

梨は、他家受精(※1)させます。
※1:他家受精…異なる個体間の受精。

 しっかり結実させるためには、親和性のある他の品種の花粉で他家受精することが必要です。
また、他家受精することにより、偏形果も避けられます。

 花粉運びの主役は、ミツバチ等です。
 しかし、いま、農薬の影響でミツバチが少なくなっています。

 そのため、着実に受粉させるためには、人工授粉も不可欠です。
 佐々木さんの農園では、早く開花する品種の梨を農園の一角に栽培して、花粉を確保することにしています。

 開花しかけた花を摘み取って、少し乾燥させてから専用脱穀機で葯(「やく」と読む。「おしべ」の一部のこと。)だけを取り出し、
開葯機(※2)で25度、湿度60~70%で一昼夜かけて開葯させると、発芽率の高い花粉を作ることが出来るそうです。
※2:開葯機…葯から花粉を作るための機械。↓写真
開葯機

こうして得た花粉で、これから受粉作業が始まります。
ひとつひとつの花に丁寧に花粉を付けていく作業は、上を見上げる大変な作業です。

しばらくたって結実したら、今度は、摘果作業(※3)を行います。
※3:摘果作業…1つづつの果実により多くの栄養がいき届くように、間引く作業。

 せっかく受粉させても、なりすぎると品質が悪くなり、来年の花芽の形成も悪くなってしまいます。
ですから、「摘果」は一見無駄のように思えますが、重要な作業なんですね!

 今後も、収穫まで手間暇をかけた作業が続きます。