活動報告ブログ いきいき!産地つうしん | あいコープみやぎ

吉武さんちの田んぼ、3年目の挑戦!

耕さず、肥料も農薬も使わない農業の実験として、あいコープの前理事長・吉武洋子さんの田んぼが3年目を迎えました。

吉武さんちの田んぼは「ふゆみず田んぼ」ですが、みなさんは、「冬・みず・たんぼ」とか「冬季湛水田んぼ」とか「不耕起栽培」とか聞いたことがありますか?

2013/06/12 5月の青葉B地区定例会で吉武農園に行きました」にも掲載しましたが、もう一度おさらいしてみましょう(^_^)

通常、田んぼは、秋の収穫が終わったら、田んぼは乾燥させたままで
年内ないし年明けに堆肥を散布して粗起こし
春に水をいれて代掻き
化成肥料や除草剤を散布して田植え
夏に水の中抜き
秋には乾燥させて稲刈りをします。

吉武さんの「ふゆみず田んぼ」は、水位の調整は行いますが、年中水が入ったままなのです!

水に中には、生き物や微生物が絶えることなく生息しています。
肥料が無くとも大丈夫?という心配もありますが、たくさんの微生物が株などを分解し、アオミドロ、藻、水草を育てます。

稲のまわりにはシャジクモ(車軸藻)がいっぱい
稲のまわりにあるのは、シャジクモ(車軸藻)です。

なんと!シャジクモは「絶滅危惧品種」になっています!
吉武さんちの田んぼではこのシャジクモやヒシ(菱)という珍しい水草も生えてきています。
そこに小さな生き物が集まり、それを食べるオタマジャクシや増え、トンボやクモも集まり、サギもやってきます。こうした生き物の排泄物等が肥料分になっているのでしょう。
もちろん、雑草も生えてくるので手で取り除いています。

まだ「まばら」に見える稲
写真は6月9日に田植えした稲です。

機械で植える場合は、3~4株ずつ、15~18cmの間隔で植えます。
吉武さんちの田んぼは「手植え」なので、機械植えより大きな苗1株を、縦横30cm間隔で植えています。(これは「疎植栽培」とう方法です。長くなるので今日は説明しませんが、興味があったら調べてみてくださいね。)
他の田んぼでは水は見えなくなっているのに、吉武さんちの田んぼ、まだ「まばら」で貧しく見えるのは、疎植栽培だからなのです。
これから、分けつ(*)が進んで20~30本の穂がでるようになると、他の田んぼと同じ見た目になるでしょう。

(*)分けつ(ぶんけつ)…1本の苗が根元から分かれて、増えていくこと。

さて、どんな田んぼになるのでしょうか?
ご期待下さい(^0^)!