東京農工大学の高田秀重教授を講師にお招きして環境学習会「化学物質による海の汚染」を開催しました。今年で4年目となります。
仙台市のホームぺージを見ながら、現在の下水処理のシステム(合流式下水道)では、雨が多く降ったときには下水が処理場を通らずに海に流されてしまうことを確認。そして、合成洗剤は分解されてもまだ海への影響があり、魚の忌避行動がみられるというお話がありました。
環境ホルモンに関しても年々改良されていて、日本では規制がしっかりされていても、海外からの輸入品を検査してみると検出されている事実を、研究結果をもとに教えていただきました。
世界中でも外食産業が使い捨てのプラスチックストローを廃止することを表明して話題になっていますが、プラスチックは環境ホルモンを呼び寄せることがわかっています。マイクロプラスチック(直径5mm以下のプラスチック片)による海洋汚染についても、詳しく教えていただきました。
2015年からこの環境学習会を始めて今回で4度目となりました。
その間も生協としてできることを模索しておりましたが、この度9月定例理事会において『プラスチック削減プロジェクト(仮称)』立ち上げが決定し、あいコープで扱う商品の包材について効果的にプラスチックの減容、減量を進めることを具体的に検討し始めました。いろいろな課題があり、すぐに解決できることではありませんが、この問題に今度も取り組んでいきます。
参加者からの感想を紹介します。
・合成洗剤、環境ホルモン、プラスチックが「なんとなく環境に悪い」とは思っていましが、具体的に「こういう物質が入っているから」「生物に対してこんな影響がある」ということを教えていただき本当に勉強になりました。自分ができることを1つずつ実行していこうと思いました。
・自分でできること、レジ袋、ストロー、プラ容器を使わないことから始められたらと思いました。
・もっと多くの人が知るべきことだと思います。まずは家族に知人に知らせていき、自分の家にあるものを見直そうと思いました。知らないではすまされないことが多すぎます。とても勉強になりました。
・この問題に対応するにはフィールドワークをする研究の他にも経済関係や社会学や法整備などのアプローチが必要だと感じました。志ある人たちが育っていくよう私たちのできることから行動していきたいと思います。
・プラスチックを減らしたいと思いました。合流式下水道の場合、合成洗剤が抜け道みたいに海に流れてしまっていることを考えると、合成洗剤も減らすべきだと思いました。こどもたちに美しい地球を残すために頑張りたいと思います。
(担当理事)