短い梅雨が明け、6月末からすでに猛暑。
生き物調べは毎年、梅雨空で雨が不安な中行ってきましたが、今年は様子が違うようです。気温は35度オーバー。吹き出す汗。でも参加者はみんな元気に田んぼに集合です。
無農薬交流田の稲は青々と茂り、周りの田んぼよりエネルギッシュでした。
「除草剤より、やっぱり手で草取りするのが稲にはいいんだな」と、あらためてつぶやく生産者の西塚さん。
人の手が入り、物理的に除草をすることで本当に稲が元気に育つのを実感しながらも、その苦労も体験したからこそ、すべての田んぼを手で除草するのは無理ということもわかり、複雑な心境になりました。
さあ、その命の力感じる田んぼに、どんな生き物がいるでしょうか。早速みんなであぜ道を歩き、生き物探しです。
「そっち!そっちいった!!とんぼ!」
「シオカラトンボだ!」
「でっかいザリガニだ!」
あちこちから興奮した声が聞こえます。子どもたちは競うように網を振り、親も子どもに負けないくらい子どもみたい。汗をかきながら頑張りました。
ここ大郷の田んぼで無農薬や減農薬での栽培を続ける大郷みどり会の生産者が求めているのは『いろいろな生き物がいる田んぼ』です。
殺虫剤で害虫を駆除し、ある虫は一匹もいない、ある虫はたくさんいる…ではなく、ある虫がいて、それを食べる虫がいて、それを食べる爬虫類がいて・・・と連鎖する生き物の多様性があってこそ、健全であるという考えです。
ひととおり捕まえたら、虫かごや水槽を持って集まり、図鑑を使って種類を調べます。
次回は10月、稲刈りです。花が咲いたり穂が出たりと、それまでに起こる稲の変化も、写真などでみんなで共有していきます。どうか稔りの時まで、すくすくと育って欲しいと願っています。
(担当理事)