5月14日に、小牛田の佐々木貞美さんの田んぼで、飼料米(夢あおば)とひとめぼれの種籾(たねもみ)の直播き(※)が行われました。
※直播き:通常、食用米の稲作は、苗を育て、その苗を田んぼに植えますが、飼料米などは労力を削減するため、田んぼに種籾を直播きします。
佐々木さんはご承知のようにイチゴも梨も栽培しており、忙しい時期が重なります。
夫婦と息子さん、おばあさんの家族経営ですので、出来るだけ省力化を考えています。
今回、佐々木さんには、あいちゃん牧場のために初めて飼料米の作付をお願いしました。
鉄コーティングした[夢あおば]の種籾→
種籾の発芽には酸素が必要なので、酸素供給剤が必要になります。
以前、佐々木さんはカルバー(二酸化カルシウム)を使用していましたが、
今回は鉄粉をコーティングしたものを使用することにして、飼料米は大郷グリーンファマーズに依頼しました。
鉄粉は酸化しているので、水の中にいれると「還元作用」で酸素を出して、それを種籾が吸収して根を出していきます。
直播は、通常の田植えの機械を改造して行いました。
(運転しているのは長男の佐々木慶悦さん)
かなりのスピードでした。ゆっくり行うと種籾がたくさん落ちたり、間隔が短くなるようです。
後ろに苗を置く代わりに、種籾が入る箱を並べて、写真のように1ケ所に5~6個が等間隔に落ちるようにします。
直播き場合は、どうしても芽が出た時に雑草に負けるので、一緒に除草剤を播きます。
播いた後で7~8センチの水をいれます。種は、浸漬(水に漬けておくこと)していないので、水を10日位かける必要があります。
苗の場合は、通常、1ケ所に苗を3本位植えます。今回は直播なので、発芽率を考慮して5~6粒にしています。
発芽が多いと分けつ(※)が少なく、合計の茎数は同じになるようです。
不思議ですね。
※分けつ:茎が根の近くから枝分かれすること