「収量減で野菜値上がり」と最近のニュース。
あいコープの産直産地でも「収量が少なく、出荷できない」との報告が寄せられています。
12月25日、七郷みつば会に取材に行ってきました。
七郷みつば会 小島さんの畑では「ちぢみホウレン草」が作付されています。
「ほんとに申し訳ないが、予定の半分も出荷できないんだ」と小島さん。
畑には、収穫に適した大きさに[育たなかった株]がちらほらと残っています。
(育ちきらなかったちぢみホウレン草が残る畑)
(収穫に適した大きさまで育たない株)
このような状態ですから、せっかくご注文いただいたのに、多くの組合員さんにお届けできていません。
■出荷できない理由■
これほど収穫量が減少した原因には、「台風」と「秋の高温」と小島さんはいいます。
種蒔きをする9月。
時期をずらして4回種をまきましたが、芽がでて、葉が展開してきたところへ台風襲来。
畑は強風と大雨にさらされました。
大きなダメージを受けたところに、今度は25℃以上と10月にしては時期外れの高温が続き、ますます畑の作物は元気がなくなっていきました。
9反(90a)の畑に播いた種から、3月頃まで十分出荷できる計画でしたが、収穫量は半分かそれ以下になりそうです。
ただ、最後に播いた種の分は難を逃れ、順調に生育しています。
年明けには十分に出荷できる見込みです。
(難を逃れ、順調に生育している株)
生育を邪魔するものは天候だけではありません。
小島さんの畑にはカラスがやってきて、作物の若くて柔らかい葉を食べてしまうそうです。
鳥害防止のため、畑が薄いシートで覆われていました。
(カラスからホウレン草を守る)
■野菜作りに込める想い■
こちらは普通のホウレン草。
日差しが当たるとまぶしいくらいに表面はつやつやして、肉厚ながっしりした葉を広げています。
(肉厚な葉を広げる普通のホウレン草)
30年以上、あいコープに野菜を出荷している小島さん。
「前作に枝豆を作るんだ。枝豆と共生した根粒菌が土について畑の地力が高める。
味もよくなるし収穫後も鮮度が落ちにくくなる。」
収穫したちぢみホウレン草は、1株1株丁寧に袋詰めしていきます。
(ちぢみホウレン草を丁寧に袋詰め)
66歳になる小島さん。
ベテランでも天候には敵いませんが、心をこめて作っているちぢみホウレン草。
届いた際には、じっくり味わってください。