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組合員オーナー446名と取り組んだ!完一さんのやっぺしりんご、1年目の報告

組合員オーナー446名と取り組んだ!完一さんのやっぺしりんご。1年目の報告

農薬削減をあいコープと一緒に「やっぺし!(やってみよう)」と呼びかけた2013年6月。
天童果実同志会代表 片桐完一さんが自らのりんご園地で実験栽培に取組みました。
完一さんと一緒に農薬削減をめざそう!と446名の組合員オーナーと挑戦した1年目。
みんなの期待を背負ったやっぺしりんごの報告をします。

■やっぺしりんごの挑戦

1.ネオニコチノイド系農薬不使用
ネオニコを使わないということ
ネオニコチノイド系農薬(以下ネオニコ)は葉につくアブラムシ、果実を食害するモモシンクイガなどに効く殺虫剤。生産現場では害虫を見たら、大発生する前に農薬を散布するのが通常です。
ネオニコを使わずに害虫と戦うことはできるのか、完一さんも不安でした。今回は微生物農薬等を駆使し、害虫の発生はあったものの収穫を迎えることができました。
一方で、ネオニコが散布されない園地は害虫にとって過ごしやすい環境に近づいたことでしょう。
モモシンクイガが侵入したりんご
(モモシンクイガが侵入したりんご。)

2.山形県特別栽培レベル(19成分)より厳しい防除16成分で栽培
白いりんごは病気に強い?
園地に散布する農薬の防除成分数削減にも取組みました。
これには病気を防ぐ殺菌剤を化学合成農薬から「ボルドー」と呼ばれる天然由来の農薬に代替しました。
主成分は石灰(=カルシウム)で、化学合成農薬がまだ少なかった時代よく使われました。
散布した園地ではりんごが白く汚れるため、現在はほとんど使われません。
効果はてきめん、今夏は長雨が続き病気が発生しやすい条件でしたが、ボルドーを散布したやっぺしりんご園地では発生が少なく、防除16成分を達成、立派なりんごが実りました。
ボルドー散布後のりんご
(ボルドー散布後のりんご。白く汚れています。)

毎月発行「やっぺしりんごニュース」
■組合員オーナーもやっぺし

園地の今を共有
毎月発行の「やっぺしりんごニュース」を通して園地の様子や、応援メッセージを完一さんと共有しました。

園地を見学
9月には実際に園地に足を運び、完一さんの頑張りを目で見て、耳で聞いてきました。
天童果実同志会みなさんと貴重な時間を過ごしました。
9月、園地を見学
(9月、園地見学の様子)

食べて応援!
無事収穫されたやっぺしりんごがオーナー全員の元に届きました。
収穫を迎えたやっぺしりんご
(収穫を迎えたやっぺしりんご)

組合員オーナーの皆さんから、たくさんのメッセージも届いています。
組合員オーナーからメッセージ

完一さん
■2014年も引き続き挑戦します!

病気で葉が落ちれば美味くない。虫がつけば穴が開く。
これでは売れないので、農薬を使って先手先手で予防します。
それでも病害虫をゼロにすることは不可能で、甚大な被害にならない程度にコントロールしていくことが生産現場の現状です。
美味しくて農薬に頼らないりんごを作るには、私たちの努力はもちろん、組合員のみなさんの協力やご理解が大きな力になります。
1年目は園地の条件、天候も味方して乗り切ることができましたが、2年目からが勝負です。
ネオニコの代替資材や防除時期を見直し、病害虫に対抗する術を確立できるかどうか。挑戦はこれからも続けます!

11月、やっぺしりんごを前に完一さん
(11月、やっぺしりんごを前に完一さん)